税務調査・無申告(脱税逮捕ニュース)

230万円余不正還付 風俗店で兼業 東京国税局職員を懲戒免職

税理士大原政人

風俗店で働いていた税務職員が医療費控除の不正還付風俗店での副業収入の無申告などで懲戒免職処分を受けました。

東京国税局の女性職員が確定申告の際、医療費を水増しした書類を提出するなどして、不正に230万円余りの還付を受けていたほか、風俗店で兼業していたことなどが明らかになったとして、東京国税局はこの職員を懲戒免職にしました。

懲戒免職処分を受けたのは、東京国税局に勤務していた40代の女性職員です。

東京国税局によりますと、この職員は2019年から去年までの5年間にわたり、確定申告の際、本来は控除の対象にならない美容整形にかかった費用などを「医療費」として計上して申告書を提出していたほか、親族の申告書にも、架空の医療費を計上して提出するなどして、合わせて237万円の還付を不正に受けていました。

職員はこのほか、職場の共済組合にうその書類を提出して1680万円を不正に借り入れていたほか、風俗店で兼業していたことも明らかになったということです。

ことし1月、税務署に提出された書類に不審な点があったことから今回の不正が発覚しましたが、職員は「自分の医療費の申告は正しいと思っていた」などと話しているということです。

東京国税局は「国民の信頼を損なうことになり深くおわび申し上げます。税務行政への信頼確保に努めていきます」などとコメントしています。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240628/k10014495821000.html

医療費控除の不正還付とは何ですか?

医療費控除の不正還付とは、納税者が医療費控除を不正に申告して、実際には支払っていない医療費を申告することで、税金の還付を不当に受け取る行為を指します。具体的には、以下のような方法があります:

  1. 架空の医療費を申告:存在しない医療費を捏造して申告する。
  2. 実際の医療費を過大に申告:実際に支払った金額よりも多い金額を申告する。
  3. 他人の医療費を申告:自分や家族以外の他人の医療費を、自分が支払ったものとして申告する。
  4. 領収書の偽造:医療機関の領収書を偽造して、実際に支払った金額よりも多くの金額を示す。

これらの不正行為は税務当局によって厳しく取り締まられ、発覚した場合には追徴課税や罰金、場合によっては刑事罰が科されることがあります。不正還付を行うことは法律違反であり、適正な納税義務を果たすために正確な情報を提供することが重要です。

ア税理士大原政人

また、今回の場合は風俗の副業の時点で国家公務員法違反になっていると思いますが、副業の確定申告をしないと副業先や銀行口座などの調査から確定申告をしていない事が判明しますのでご注意ください。

副業を確定申告しないとどうなりますか?

副業を確定申告しない場合、いくつかのリスクと法的な問題が発生します。

リスクと法的問題

  1. 税務署の調査:
    • 副業収入を申告しない場合、税務署の調査対象になる可能性があります。特に高額な現金収入がある場合や、銀行口座への入金が多い場合は注意が必要です。
  2. 罰則金や延滞税:
    • 収入を適切に申告しなかった場合、後から発覚すると、未払いの税金に加えて罰則金や延滞税が課せられることがあります。
  3. 刑事罰:
    • 悪質な場合、税務署による告発を受け、刑事罰(罰金や懲役)を受ける可能性があります。
  4. 社会保険や年金:
    • 副業収入を申告しないと、社会保険や年金の計算に影響が出ることがあります。将来的な受給額に影響を及ぼす可能性もあります。

解決策

  1. 適切な申告:
    • 副業から得た収入も含めて、すべての収入を適切に申告することが最善です。正確な申告を行うことで、税務署からの調査や罰則を避けることができます。
  2. 税務相談:
    • 税理士などの専門家に相談し、正しい申告方法を確認することが重要です。特に風俗業界に詳しい税理士に相談することで、業界特有の税務問題にも対応できます。
  3. 記録の保持:
    • 収入や支出に関する記録をきちんと保持し、申告の際に正確な情報を提供できるようにしておくことが大切です。

風俗業で働いている人が確定申告しない理由は何ですか?

  1. 所得の追跡が難しい:
    • 風俗業は多くの場合、現金での取引が行われます。これにより、正式な収入記録を残すのが難しく、税務署に対して正確な収入を申告することが困難になります。また、取引の記録が不十分だと、後から正確な収入を計算することが難しくなります。
  2. 税務調査のリスク回避:
    • 風俗業は他の業種に比べて税務調査の対象になりやすいと感じる人もいます。税務調査が入ると、個人の収入や生活費に関する詳細な調査が行われるため、プライバシーが侵害されると感じることがあります。そのため、調査を避けるために確定申告をしないという選択をする人もいます。
  3. 社会的な偏見:
    • 風俗業は社会的に偏見を持たれることが多く、税務署への申告を通じて自身の職業を公にしたくないという心理的な抵抗があります。特に家族や友人に対して風俗業に従事していることを隠している場合、申告書類がきっかけで職業が明るみに出るのを避けたいと考える人もいます。
  4. 税務知識の不足:
    • 確定申告に関する知識が不足しているため、どのように申告すべきか分からない場合があります。風俗業は他の業種と異なる特有の経費や控除があるため、専門的な知識が必要です。これにより、申告が複雑だと感じ、手続きを避けてしまうことがあります。
  5. 収入の不安定さ:
    • 風俗業の収入は不安定であることが多く、一定の収入を得るのが難しいことがあります。このため、確定申告の必要性を感じにくい場合があります。また、収入が少ない月もあるため、申告しても税額が少ないと感じることがあります。
  6. 税金の負担感:
    • 確定申告をすると税金を支払わなければならないため、その負担を避けたいという心理があります。特に高額の税金が発生する場合、その支払いに対する抵抗感が強くなることがあります。
  7. 法律や制度の理解不足:
    • 確定申告に関する法律や制度を十分に理解していないため、申告の必要性や方法がわからない場合があります。特に外国人労働者の場合、日本の税制に詳しくないことが多く、その結果、申告を怠ることがあります。

これらの理由により、風俗業の方が確定申告を避けるケースが多く見られます。しかし、確定申告を行わないことは違法であり、将来的に罰金や追徴課税のリスクがあるため、適切な申告を行うことが重要です。風俗業に特化した税理士や専門家に相談することで、適切なサポートを受けることができます。

税理士大原政人

以上、今回は税務職員が風俗で副業していたケースでしたが、風俗業界は税務調査の対象となる業種の上位に毎年入ります。「お店が守ってくれる」、「現金だからばれない」は通用しません。かと言って、過去の申告や今後はどうすれば良いか等、不安・お悩みがある方は下記の「お問い合わせフォーム」・「フリーダイアル」より無料相談をご利用ください。

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