開業・起業をしようと思った時、個人事業にするか?法人にするか?迷うこともあると思います。
この様な場合に、どういった考えやプロセスで個人事業にするか、法人にするかを特に税金やお金を中心に考えて検討してみたいと思います。
ただし、個々のそれぞれの事情・状況に応じて必ずしもこの順番は当てはまらないので注意してください。その場合には是非、お問い合わせフォームより無料相談をご利用ください。
理想は個人事業主2年、法人2年で消費税4年の免税
他の事は何も考えなければ、個人事業主を2年間の後、法人化し合計で4年間の消費税の免税を利用する事です。なんども言いますが、これは他の事を何も考えない場合の現在の理想形です。
こちらは所得税や法人税、銀行や取引先などの対外的な関係性などを考慮する必要がない場合です。
消費税を4年間、もちろん合法的に支払いをしなくて良いわけですので金額的にもばかにできません。
まずは個人事業でよい
まずは消費税4年間免税を目指して、まずは個人事業主で良いと思います。開業当初は売り上げもなかなか上がらず赤字になる可能性も比較的高いので、あえて法人にする必要はありません。
ただし、下記の場合にはスタート時点で個人事業主を諦めるか、法人でスタートするかを検討する事が必要です。
- 取引先との関係で法人組織が求められている
- 開業初年度からそれなりの売上が見込まれている
特に②の場合には、翌年度多額の納税が発生する可能性がある為、検討が必要です。
理由は所得税は超過累進税率といって、個人事業主の利益が多くなればなるほど税率が高くなる仕組みになっている為です。
所得金額が一定以下であれば2年間個人事業主を選択
個人事業主の所得金額(売上-経費)が1年目と同じ又は増えてもそれほど多くない場合には2年目も消費税の恩恵を受けるため個人事業主のままで良いと思います。
仮に1年目より税金が増えたとしても、2年目も消費税の免税が受けれるためそれでカバー出来ているのであればOKです。逆に言えば1年目が終わるときに2年目の所得金額が大幅に増える予想であれば2年目から法人化を検討する必要があります。
3年目の個人事業主と法人化の選択
3年目も入る際には、まず1年目が1,000万円を超えているかどうかをみます。1年目が1,000万円以下であれば3年目も消費税免税事業者になりますし、業種によりますが、所得税・住民税の負担もそれ程多くはないと思われますので個人事業主のままでよいと思います。
それでは法人化するポイントはどうなるのでしょうか?
まずは個人と法人の税金について見ていきましょう。
個人事業主の税金
個人事業主には、
- 所得税
- 住民税
- 事業税
が課税されます。
個人の所得税と住民税を合わせた税率は下記の通りです。一番左の「課税所得金額」が増えるにつれ一番右の「合計負担率」が増えていく事がわかると思います。
さらに上記③の事業税も課税されるわけですから「合計負担率」はさらに増えることになります。
法人の税金
次に法人の税金を見ていきましょう。
法人には、
- 法人税
- 法人住民税
- 法人事業税
が課税されます。
法人の場合には、所得金額(利益)に応じて税額が変わりますが、利益が800万円以下と超える場合で税率が大きく異なります。法人の利益が800万円以下の場合には25%以下になります。
ここでポイントは法人の利益は、売上-経費-代表者の給与=利益(税金の対象)という事です。
ですので、
- 法人の税金+代表者の給与に対する税金
- 個人事業主の場合の税金
この二つを比べないといけないという事になります。実際にはあなたの家族関係や個人事業主の業種などにより一概に表で比べることはできません
ですが、あくまで一般論になりますが、個人事業主の所得金額(利益)が700万円~800万円を超えてくると法人の方が税金的に有利なケースが経験上出てきます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?いろいろな書籍やインターネットでも書いてあると思いますが、あくまでも目安であり、実際には個別事情にどうしてもなります。個人個人それどれ状況が違うのですから当然といえば当然です。
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